「復旧・復興支援データベースAPIハッカソン」成果報告(2012年7月9日)

 

報道関係各位

2012年7月9日

Hack For Japan

「復旧・復興支援データベースAPIハッカソン」成果報告
復旧・復興支援制度を、分かりやすく、入手しやすい形で
提供することを目的としたプロジェクトをテスト公開

 震災復興を継続的に支援するためのIT開発を支えるコミュニティHack For Japanは、2012年6月2日、経済産業省・三菱総合研究所と共同で「復旧・復興支援データベースAPI1ハッカソン2」を開催しました。

 当リリースでは、ハッカソンで生まれたプロジェクトの現時点での成果を以下の通りご報告します。同時に、支援制度を探している被災された一般の方々や事業者、支援制度の申請に携わっている税理士・行政書士の方々へ、当リリースを通してプロジェクトの利用を促し、改善していくことも目的としています。

 なお、これらのプロジェクトはテスト版であり、現在も完成へ向けて随時アップデートを図っています。そのため利用者にとって予期しない変更などが実施される可能性があることをご了承ください。

1APIとは:Application Program Interfaceの略で、プログラムなどを開発する際に利用する主に関数の集合のこと

2)ハッカソン(Hackathon)とは:参加者が集い、アイデアソン(3)で出し合ったコンセプトを元に短期間でサービスとして一定水準に仕上げていくプログラミング会合の場

3)アイデアソン(Ideathon)とは:サービスやアプリケーションのアイデアを参加者同士で出し合い、ハッカソンに向けての事前準備を行うミーティング

1:「復旧・復興支援データベースAPIハッカソン」とは

 復興庁をはじめとする関係省庁が連携して立ち上げたサイト「復旧・復興支援制度(www.r-assistance.go.jp/)」で、API(Application Program Interface)が公開されたことをきっかけに、6月2日に三菱総合研究所で開催されたイベントです。

 当日は44名が参加し、さまざまなアイデアをもとに生まれた複数のプロジェクトについて議論が交わされました。開発者はもとより、被災された事業者や個人の支援制度の申請をサポートする税理士や行政書士の方、今回のハッカソンのテーマに興味のある方、経済産業省に勤務されている方などが参加されました。

 経済産業省の方からはこのサイトの目的や使用状況など、税理士の方からは支援制度の実際の利用状況を、それぞれうかがった上で参加者全体でアイデアを出し、議論、開発へと進めていきました。

 イベントの詳細については、Hack For Japanのブログエントリーをお読みください。

■「復旧・復興支援データベースAPIハッカソン レポート」

http://blog.hack4.jp/2012/06/api.html

2:プロジェクトのご紹介

 「復旧・復興支援データベースAPIハッカソン」で生まれた数多くのプロジェクトの中から、現時点でテスト公開されている3つのプロジェクトを以下にご紹介します。

※ 各プロジェクトのサイトへは、Hack For Japanのサイトの「震災復旧・復興支援制度関連情報」(http://www.hack4.jp/RelatedInfo/rassist)からもアクセスできます。あわせてご覧ください。

■プロジェクト名「ノーマライズ検索」

サイトアドレス

http://masap.sakura.ne.jp/hack_for_japan/search_normalize/

内容

 「ノーマライズ検索」は、表記の違いによる検索結果の差異を解消するプロジェクトです。現在の復旧・復興支援制度情報サイトでは、表記の違いによって検索結果が左右されるという問題があります。例えば個人向け支援制度の検索ページから、子どものいる家庭向けの支援制度を検索をする場合、「子ども」とキーワードを入力すると検索結果が表示されますが「子供」だと表示されません。

 このような問題を解決するため、表記の違いにかかわらず検索結果が表示されるよう開発を実施し、プロジェクトのサイトを公開しました。公開に当たっては、検索項目の入力における分かりやすさも改善してします。検索機能はJSON API化(JSONP対応)されているので、今後は検索機能をベースとした様々なアプリ開発も期待されます。

■プロジェクト名「わかる! 支援制度」

サイトアドレス

https://docs.google.com/folder/d/0B5wbgCfL5zb1TURiZVN4SVVUcFE/edit

内容

 「わかる! 支援制度」は、復旧・復興支援制度情報サイト上で文字のみで提供されている支援制度の内容をより分かりやすくするために、図版などを用いてスライド化するプロジェクトです。

 復旧・復興支援制度情報サイトに登録されている支援制度は、内容・対象者・申請方法・期限といった項目が多岐にわたり、条件が複雑な制度もあるため、文字で読むだけでは把握しづらいという問題があります。

この問題を解決するために、被災された一般の方々や事業者が支援制度の内容を容易に把握できることをめざしてスライド化しました。現在、27の支援制度がスライド化されています。

 支援制度の申請に携わっている税理士・行政書士の方々にとっては、支援制度を被災された一般の方々や事業者へ案内する際の説明資料としても利用できます。さらに印刷したスライドを自治体や仮設住宅・コミュニティスペースなどへ配布することで、より多くの方々に支援情報をお知らせできるようにもなります。

※ 現在スライド化されている支援制度はまだほんの一部です。また利用いただく時期によっては、申請期限がすでに過ぎている支援制度も含まれていることがあります。

■プロジェクト名「支援制度ツイート」 

ツイッターアカウント

@rrasbot(http://twitter.com/rrasbot 

内容

 「支援制度ツイート」は、復旧・復興支援制度情報サイトで支援制度が登録されると、支援制度名と制度内容のリンク先をツイッターで自動的につぶやきます。ツイッターアカウント「@rrasbot」をフォローしておくことで、復旧・復興支援制度情報サイトにアクセスせずに、どんな制度が登録されたか知ることができます。

 またツイートされた内容を知り合いへ知らせたり、自治体やボランティア団体などがツイート内容を広めることもできるので、支援制度の認知も容易になります。

3:今後について

 Hack For Japanではオープンガバメントの考え方に沿って、今回のハッカソンで得られたデータベースやAPIに対しての要望を形にしてまとめ、窓口となっている経済産業省に提出する予定です。

■本件についてのお問い合わせ

E-mail: pr@hack4.jp

http://www.hack4.jp/

Updated on 7 10, 2012 by Takuya Oikawa (Version 3)


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