7月23日(土)に Hack For Japan のアイデアソンが行われました。
東京会場として場所を提供してくれた楽天さんには受付や会場設営にも協力して頂きました。
今回は前回参加された皆様からのご意見を踏まえてディスカッションの時間を出来るだけ長く取れるように心がけたのですが、5月に開催した前回から約2ヶ月が経ち、変化していく東北各地の最新の状況を知ることが重要と考え、午前中は仙台、遠野、会津からのレポートを中継しました。
仙台からの報告
東北放送の吉田さんより「ラジオカーによる取材を通してつかんだ宮城の現状を報告」ということでお話頂きました。
- 震災から時間が経ち、聞こえてくる声は「早く自立したい」というものが多くなっている。
- 仮設住宅で生活する方々の場合、様々な地区から移住している場所ではコミュニティの確立が課題。
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遠野からの報告
遠野からは三人の方にお話頂きました。
始めに遠野まごころネットの多田さんより「活動報告とこれからITで実現したいこと」
- 復興とは震災前に戻るだけでなく、自然との調和を考えていくというのがあってもいいだろう。
- 被災者の方で運営するお店を作り、現地雇用を増やす。
- すぐに冬がやってくる。今後、灯油など暖房費をサポートすることも必要になってくる。
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続いてボランティア参加者の原田さんより「遠野まごころネット 活動の現状と将来」
- ハード面とソフト面というボランティア活動の2つの面について
- IT技術も復興への原動力の一部
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最後に「復活の薪」を販売するプロジェクトを進めている佐々木さんからのお話。
会津からの報告
玉川エンジニアリング の鶴見さんからスマートフォン対応ガイガーカウンターのお話をして頂きました。
東京会場では、前回5月のアイデアソン、ハッカソンで立ち上げられた「ダジャレクラウド」と「復興いいね!」のプロジェクトの皆さんが引き続き同じテーマに取り組まれていました。継続していくことを大切に考えているHack For Japan としては嬉しい限りです。
東京会場でアイデアとして上げられたものは次の9つです。
復興いいね!
- メンバー募集中!Servlet/GAEをご存知の方、Silverlight やHTML5でUIが作れる方、デザイナーの方に来て頂きたい。
- より使いやすい、親しみやすいUIを考えている。ハートのアイコンを真ん中に置き、2段階リンク。twitter IDでの連携。
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Ninja(放射線計測公開)
- ガイガーカウンターからのデータ分析について話し合った。
- Botを作る、シーベルトに変換する
- この場所をガイガーカウンターで測ってという要望に応えるマッチングなどの案も出た。
- ガイガーカウンターの見せ方のアイデア、放射線スカウター、等高線のような表示。
ダジャレクラウド
前回、ニッポン放送さんのapp10という番組からアイデアを頂いたプロジェクトです。
- 「ダジャレで被災地の方々に笑顔を届ける」というコンセプト、好意的に考えてくれる人ばかりではないのでブラッシュアップが必要かと思い、いろいろ考えてきたとのこと。
- 今後、笑いで人を集めてアクセスを流す先として、うらと海の子再生プロジェクトに代表される一口オーナー制度のように「支援形寄付」を考えたい。
- いかにして思わず衝動買いしたくなってしまう心理になってもらうか、ダジャレクラウドは真面目に面白く「笑う」というポジティブな感情を発展させていきたい
- ソーシャルボタンを使って集めたパラメータで、一つ一つのダジャレを真面目に分析する。属性情報でどんな年代にヒットするダジャレかということも得られるようにしたい。
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ボランティアセンター向けニーズ公開ツール
- 様々なサイトにある情報が最新なのかどうか、見やすくするためのツールを作りたい。
- Access Needs 表を使っている所と連携してデータをWebに表示できるようにする。
- 個人が参加意向を示せる仕組みもあると良いかも。
- 少しfunな要素として、めっちゃ来て欲しいメーター、超行く気満々ボタン、行かないけど応援してるぞ、という3つのボタンをつける。
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崖イイネ
- 原案は “hack earthquakes”
- 直ぐに支援に結びつく話しではないが、地震で被害を受けたくない、受けさせたくない研究者、Hack For Japan, エンドユーザを結ぶ仕組みを作りたい。
- 崖写真を集めて研究者に見てもらう。WebサービスとAndroidアプリを作成する。7/30実装完了という具体的な目標も!
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情報再利用促進
- 情報が公開されていてもpdfだったり、wordやexcelだったり….という問題を解消したい。CSV公開チェッカ等の仕組みを用意している。
- 真面目過ぎるPJなので、面白さのエッセンスを考えてくれる人を募集中!
- 情報を提供する人、アプリを使う人、両者の手間を増やさず減らす仕組みの提供。情報の提供者にも見る人にもメリットを。
- 可視化のために、時間軸、空間軸での共通化を計る。
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Cars Donation
- 津波で沢山の車が流された。保険は津波には適用されない。
- 被災地に車を寄付する際のマッチングための効率的なスキームの仕組みを作りたい。
- アイデア発表時に使われたサイトはこちら
みんなのまち
- 浦安の液状化の被害にあったという方から当初は「損害物件目安箱(仮)」というアイデアとして挙げられた。
- 道路に陥没がある等の危険を、市民は「よくして!」ボタンで報告をする、情報をみる、そして自治体がそれを治す。ボタンが押された回数が優先度の指標になる。
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My Doctor(遠隔問診システム)
- 現在3人でやっており、まだ完成していないので追加メンバー募集。法律等にも詳しい方がいると助かるとのこと。
- 出来るだけ簡単に入力出来るようにする。入力手段として携帯、PCに加えて任天堂DSも対応出来るようにしたい。被災地でのwebアクセスはDSからのものが意外と多いとのこと。
- 発表資料はこちら
最後に、参加された皆さんと撮った記念写真です。
ここから1週間置いて7月30日のハッカソンに繋がります。
レポートのハッカソン編はこちらへ。
Hack For Japan スタッフ 高橋憲一