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6年目を迎えるにあたって

6年目を迎えるにあたって

今日は東日本大震災から6年目となります。Hack For Japanも6年目を迎えます。

それに先立って、2月24日にHack For Japanスタッフミーティングを行い、今までの振り返りと今後の方針を話し合いましたので、その内容をお知らせします。

今までの活動

Hack For Japanはここしばらくスタッフの個別の活動が中心となっており、コミュニティとしてはアクティブに活動はしていません。昨年を振り返ってみると、次のような活動を行っています。

  • 技術評論社の月刊誌Software Designでの連載
  • 東日本大震災を始めとする被災地域におけるプログラミング教育活動。以下の団体やイベントの支援など。
  • 同じく、被災地域におけるITを活用した地域振興やまちおこし活動。Hack For Townの名前でのイベントなど。

今後の方針

現在のアクティブな活動は少ないこともあり、コミュニティの継続の要否をスタッフで考えました。活動を停止したとしても、大きなインパクトは無いのは事実である一方、今後発生しうる災害を考えた場合、技術者が繋がり続けるコミュニティは必要との意見でまとまりました。

結論としては、6年目も災害支援を考える開発者コミュニティとして存続します。

活動内容

活動内容としては、以下を中心に行います。

  • 防災減災でのIT支援。スタッフがコアメンバーとなっている以下の団体への支援を中心に行う。
  • CivicTech活動への支援。スタッフがコアメンバーとなっているCode for Japanやそのブリゲード、およびその他の活動への参加を通じての支援を行う。
  • 被災地域におけるプログラミング教育活動(前述の通り)
  • 被災地域における地域振興やまちおこし活動(前述の通り)

コミュニティでの情報共有やイベント

最近はスタッフの個別活動が中心だったこともあり、コミュニティメンバーが登録されている各種サービス(メーリングリストTwitterFacebookグループなど)での発信も少なくなっていましたが、関係団体の情報なども含め、情報共有を再開することとします。また、同じく関係団体などとの共催でのハッカソンなどのイベントも検討することとします。

以上が、スタッフで話し合った内容となります。

6年を迎えるとは言っても、まだ復興半ばの地域も多く、また新たな災害に見舞われた地域もあります。来る将来の災害への備えもまだまだです。無理なく、できる範囲で、しかし、初心を忘れることなく、活動を続けていく所存ですので、皆様もご支援およびご協力お願い致します。

なお、昨年作成したITボランティア年表も更新しました。皆様もご存知のイベントや出来事などありましたら、登録フォームより登録をお願いします。詳しくは震災 x ITの5年間から明日の日本を考えるをご覧ください。

2017年3月11日 スタッフ一同

While (Japan.recovering) {
        we.hack();
}


2013年の振り返りと2014年の方針

先日、Hack For Japanスタッフミーティングを開催し、2013年の振り返りと今後の方針について話し合いました。我々は東日本大震災発生後の活動開始時より、1年ごとに活動の継続の要否を決定することを方針としております。今回のスタッフミーティングでも「継続ありき」という前提の議論ではなく、活動停止も選択肢に入れ話し合いました。その結果、2014年も活動を継続するという方針を固めました。

「テクノロジーで社会的課題を解決する人のためのコミュニティー作り」

一昨年と昨年に掲げた「テクノロジーで社会的課題を解決する人のためのコミュニティー作り」というテーマはこのままに、2013年の反省を踏まえて、2014年の活動方針を検討しました。

2013年は、スタッフ自身もHack For Japanスタッフが主体となって行った取り組みは正直少なかったと認めざるを得ません。しかし、これは活動していなかったのではなく、Hack For Japanから派生した団体・コミュニティの活動がアクティブになったことにもよるものでした。

例えば、アプリケーションやサービスを開発することでより良い政府を作るために設立されたCode for JapanはHack For Japanスタッフの関治之が代表としてリードしていますし、昨秋に行われたITx災害会議はHack For Japanスタッフの多くが発起人となり、その後の活動を主に技術面から支えています。

このCode for JapanやITx災害などに代表されるように、Hack For Japanスタッフが積極的に関わったり、Hack For Japanの活動が何らかのきっかけになり始まった取り組みは少なくありません。我々の活動の影響だけと限定はできませんが、ハッカソンというイベントがここまで市民権を得たのも、Hack For Japanの副次的な成果と言えるでしょう。

原点回帰

このように、さまざまな方々がテクノロジーで社会的解決を図ろうとしていることを鑑み、Hack For Japanは原点に回帰し、災害への対応を考えるITコミュニティとしての活動に集中します。

例えば、IT教育も活動の1つとして考えていましたが、昨今では各地で若い世代へのプログラミング教育が行われるようになっています。Hack For Japanでは、そのような方々と連携し、IT教育においては東日本大震災の被災地を中心に活動したいと考えています。具体的には、東北Tech道場であったり、イトナブなどへの協力です。

また、オープンデータの公開や活用に関しても、Code for JapanやOpen Knowledge Foundationなどが積極的に取り組んでいます。Hack For Japanはそれらの活動を積極的にサポートしつつ、被災地支援の観点での取り組みを模索します。

防災・減災についてITでなすべき役割においては、ITx災害がふさわしい場であると考えられますので、Hack For Japanはその活動を技術面で支える役割を担います。

今後の予定

スタッフの話し合いの中では、Hack For Japanは緩やかにつながっているコミュニティとしても十分存在意義があることが再認識されました。例えば、災害発生時にHack For Japanのコミュニティに連絡すれば、そこでつながり、意義のある活動を開始できるでしょう。それだけでも、東日本大震災の時よりも状況は良くなっているはずです。

このコミュニティとしてのつながりを維持・強化していくことも2014年のHack For Japanの使命だと感じています。2013年には、ほかの団体やコミュニティの活動を後援などの形でサポートしていながらも、それをHack For Japanコミュニティに共有していなかったため、結果としてHack For Japanの活動が停滞しているように見えてしまったことも否めません。今年は、このコミュニティの活性化もテーマに考えています。勉強会や情報交換会などの開催も検討中です。ブログやTwitter、Facebookでの情報発信にも再度力を入れていく予定です。

2014年も引き続き、Hack For Japan をご支援いただけましたら幸いです。

Hack For Japan Staff 一同