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街をハックするHack For Town 2015 in Aizu開催

昨年に引き続き街をハックするイベント「Hack For Town」が会津若松市にて開催されました。今回のテーマは「オープンソースハード × オープンデータ」。ハッカソンだけでなく食べて、観る楽しみも堪能できるイベントでした。その詳細をご紹介します。

ハッカソン概要

2月21日、22日に会津若松市にてハードウェアをハックするHack For Town 2015 in Aizuが開催されました。今回のテーマは「オープンソースハード × オープンデータ」。オープンソースハードはFab蔵で開発されているセンサ・デバイス類やArduino、Raspberry Pi、その他SDKやAPIが公開されているオープンなハードウェアです。

またオープンデータは、会津若松市が運営しているデータ基盤「DATA for CITIZEN」に登録されている市のデータや社団法人リンクデータが運営している「LinkData」の会津若松市のデータなどの公開されているデータとなります。これらを組み合わせたアプリやwebサービスをつくるというのが今回の目標とされました。
説明資料

Fab蔵で開発されたハードウェアやデバイス

今回のハッカソンで利用されるハードウェアは、Fab蔵で自作した以下のようなハードウェアが提供されました。

  • 8Bit cube:フルカラーLEDのキューブ。
  • Smart Meter:コンセントの電力が図れるスマートメーター。
  • e-Health Platform:IEEE11073準拠 オープンソース医療センサー群。心電図や脈拍、血圧などが取れるのでヘルスケア分野でのサービスがつくれる。回路図などを公開している。
  • Physical Web Watch:Physical WebフォーマットのBeaconを腕時計にしたもの。beaconは通常、据え置きで使われるが、腕時計にすることでbeaconの電波を飛ばしながら歩ける。
  • Open LED Board:手作りのLED。
  • Aka Beacon Monster:450mの電波が飛ぶibeacon。
  • 自作ibeacon

Fab蔵はハッカソンの期間中、24時間解放されているので、例えばレーザーカッターを使ってハッカソンで開発するサービスに必要なものづくりまで手がけてしまうといったことも可能でした。

Fab蔵の外観と内観。新聞掲載の記事も。 #hack4town pic.twitter.com/FpYeujiBuu
— Hack For Japan (@hack4jp) 2015, 3月 22

そのほか、ibeaconが神明通り商店街を中心にしたFM会津やホテルのロビー、公共施設など会津若松市内の5カ所に常設されています(会津若松市のビーコン位置マップ)。これらibeaconの情報は会津若松市オープンデータ活用実証事業の一環として「DATA for CITIZEN」にて公開されていますので、常設のibeaconを利用したアプリやwebサービスの開発もできる環境が用意されています。

プロジェクトの発表

今回のハッカソンでは以下のようなプロジェクトが成果として発表されました。

「防水beacon開発とお祭り案内」

日光で行われる千人行列を想定したibeaconを使ったプロジェクト。遠方(450m圏内)から行列が近づいてくると「Aka Beacon Monster」が見学者に行列が近づいてきたことを案内し、行列が見学者に近いところまで来ると付近に設置されたLEDディスプレイに行列に関する文字情報が表示されるというもの。ibeaconは常設で外に置かれるため防水対策が必要という観点から、アクリルをつかった防水カバーもFab蔵で自作しました。

「Hack 2 Rhythm」

ibeaconへのチェックイン情報を元に音楽を生成。ドライブレコーダーのように動画も撮影し、観光しながら自動でPVが生成されるというプロジェクト(イメージ動画)。観光スポットにばらまいたibeaconにドラムやベース、ギターなどのパートを割り当ててibeaconにチェックインするごとに音が重なっていくというもの。歩くルートによって生成される音楽が変わるため、結果として会津若松市の観光スポットPVが数多く作られ、音を通じて新しい観光の付加価値を生み出し、会津若松市に注目を集めることを目標としています。
ソースレポジトリ

「Weather Report Box」

Fab蔵の自作ハードウェアである8bit Cubeをハック。会津若松市の天気(晴れ・曇り・雨・雪)をドット絵で表示させるというもの。今後は時間や気圧、気温なども加えて表示させていきたいとのことでした。
ソースレポジトリ ★発表資料

「ibeaconとGPSによる旅提案」

「観光に来たもののどのスポットを見るか決めていない」、「見たいスポットはまわってしまったけれど、まだ時間があるので他のスポットを見たい」といった旅行者をターゲットとしたアプリ。現在地から行ける観光スポットを詳細に案内せず、あえて写真のみでレーダー表示させることで宝探しのような楽しみを入れ込んでいます。観光スポットの情報は「DATA for CITIZEN」から持ってきておりオープンデータを活用。写真投稿機能も想定されています。このプロジェクトを開発したのは仙台の方で「仙台の街中で開催されるジャズフェスに向けて使えるものに仕上げていきたい」と語っています。
ソースレポジトリ ★発表資料

「デジタルサバゲーで街をハックしよう!」

サバゲーによる新しいエクササイズを提供するプロジェクト。エンジニアの運動不足を改善したいというのが開発のきっかけ。発表では、Bluetoothで通信を飛ばすことで敵方へのアタリとする、段ボール製のBLEモジュールが搭載されたエアガンを模したものが披露されました。またアプリはGoogleマップを使って自分と敵の位置がibeaconを通過すると表示されるという使い方を想定しており、おおよその位置が把握できるように、一瞬だけマップで表示させることで運動を促すというのがエクササイズにつながっています。
ソースレポジトリ

「オープンストリートもぐら叩き」

防災学習GISゲームとして提案されたプロジェクト。災害が起きたときに、どこで起きているのか、どこに雛すべきか、場所が分からないと避難できないことから考えられたものです。発表ではオープンストリートマップを利用して会津若松市内のマップを読み込み、市内の公共施設で火災が発生したと想定して、マップ内の火を消していくというゲーム要素を盛り込んだ内容が発表されました。次々に起こる火災をゲーム感覚で消火していくうちに会津若松市内の土地勘が養われることを目標としています。

「Dynamic Trip」

事前に情報を調べることなく、突発的な旅の体験を提供するアプリとして提案されたプロジェクトです。例えば出張で東京に行ったときに、現在地に近い観光スポットを紹介することでちょっとした旅行を楽しめるようなサービスを想定。時間、位置情報、レコメンドされた現地イベントなどを掛け合わせて提供して、自分なりの予定外の旅をつくりだすというものです。
発表資料

「ファミコンで街をハック」

「古いデバイスをハックしてibeaconをつなげる」というプロジェクト。今回は思い出のデバイスとしてファミコンをハックしました。ファミコンをモバイル化してゲームで遊んでいる人間ごと台車で運び、街でibeacon情報を受信するという他とは一線を画す内容でした。ibeaconの情報を受け取りながらアイテムを集めるという自作のファミコンゲームも作成しました。

これらのプロジェクトから審査委員による審査が行われ、会津若松市長賞として「Hack 2 Rhythm」、ゴールドスポンサーとして協賛いただいた株式会社リクルートジョブズからタウンワーク賞として「オープンストリートもぐら叩き」、Fab蔵賞として「ファミコンで街をハック」、会津大学賞として「Weather Report Box」、Hack For Japan賞として「Dynamic Trip」がそれぞれ賞を受賞。賞品もいただきました。また残念ながら受賞できなかったチームも会津若松市産の野菜をいただき、結果としてすべてのチームが賞品を得ていました。

ハッカソン以外のイベントも!

今回のハッカソンでは昨年に引き続き「ソースカツ丼祭り」、「鶴ヶ城プロジェクションマッピング」の鑑賞、地産品のニシンなどを天ぷらにした「蕎麦祭り」といったイベントが用意されており、食べて、観る楽しみも体験できました。

ご協力への感謝

今回のハッカソンでも昨年に引き続き多くの方々の協力をいただき開催されています。まずはメンター・審査員として参加いただきましたエンジニアの安藤真衣子さん。安藤さんはMashup Awards 10にて「無人IoTラジオ Requestone (リクエストーン)」で最優秀賞を受賞されており、2日間に渡って各グループの具体的な実装部分やサービス内容についてアドバイスをいただきました。次に会津若松市役所の方々。事前準備から会場手配・設営、鶴ヶ城プロジェクションマッピング、ソースカツ丼・蕎麦祭りといったところでご協力いただきました。またご多忙の中、室井照平・会津若松市長、岡嶐一・会津大学学長には、審査員として参加いただきました。ありがとうございました。

最後に

テーマは都度変わっていきますが、街中に繰り出して試すというハッカソン形態は今後も続く予定です。次回はまだ未定ですが、機会がありましたらぜひ参加してみてください。またFab蔵では随時、ものづくりに関するイベントが開催されていますので、興味ある方はそちらもご参加ください。

防災 減災ハッカソン レポート

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10月12日にCode for Japan Summitとの併催イベントとして減災・防災ハッカソンが開催されました。開催場所は東京大学駒場リサーチキャンパスとなり、久しぶりの東京でのハッカソンです。なおサテライトとして会津若松会場も開設されました。

今回のハッカソンでは、参加者が約25名ほどだったにも関わらず、減災・防災のテーマに沿った多様なアイデアが見られ、目的の明確なプロジェクトが出揃ったのが印象的でした。今後も続くであろうプロジェクトがいくつか見られるので、折を見て進み具合などを報告できればと考えています。本レポートでは各プロジェクトの紹介をまとめていきます。早速ご覧ください。

防災情報を発信している自治体公式Twitterアカウントの数値をインフォグラフィック化

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防災情報を発信している自治体のTwitterアカウントがどれだけあるかをインフォグラフィックでまとめました。例えば「全国1781市区町村のTwitterアカウント導入率は約28%」、「防災情報を発信している都道府県の公式Twitterアカウントは34自治体」といったものです。これらの数字はITで災害に対して何ができるかを考え、実践する試みを模索している「ITx災害コミュニティ」の調査結果によるものをベースとしています。

なおインフォグラフィックの成果物については、現在ブラッシュアップ中のため後日公開する予定です。さらにweb上でインタラクティブに見られるコンテンツを用意することや調査結果データをオープンに公開することも検討されていますので、ご報告できるようになりましたらお知らせします。

【参考リンク】
ITx災害コミュニティ

ITx災害 情報発信チーム 調査結果ブログ

情報収集・整理・発信・再利用

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複数の参加者から情報収集・再利用・発信のアイデアが持ち上がったことから、それらのスキームをまとめ4つのチームで分担してプロジェクトとしました。発表資料

1:公的情報に関するプロジェクト

  • 地方自治体のweb情報とTwitter情報から更新された情報をスプレッドシートに落としこむツールを開発。このツールを使うことで、どのような更新があったかを後から一覧で追えるようになります。
  • 「災害情報収集」というTwitterアカウントを作成して、このアカウントがフォローしているアカウントのツイートをGoogleのbigqueryにすべて収集。bigqueryに集めた情報をハッシュタグなどで検索して情報の再利用を図ることが可能となります。発表資料

2:さまざまな情報に関するプロジェクト(ゆるふわ情報収集システム)

公的な情報だけでなく、災害時に役立ちそうなあらゆるツイートを集めてマップに表示。表示された情報に対してボランティアで情報支援したい方が、追加情報を書き込んだりすることができるシステムを検討しました。

例えば「江東区木場の公民館で給水中」といったツイートを捕捉し、江東区木場や公民館といった住所・ランドマークなどの言語を抽出してマップに表示します。前述のプロジェクトとは違い、公的な情報以外の情報も扱うことから「ゆるふわ情報収集システム」と呼ばれています。

3:災害用マルチクライアントポストのプロジェクト(UNIポスト)

FacebookやTwitter、地域密着型なども合わせてSNSは複数存在し、情報が分散しやすい状況があります。また標準化の問題としてデータが統一されておらず、ユーザーが災害情報を投稿する際には、決められたハッシュタグを使ってつぶやくといったルール化も図られていません。

そこでさまざまなSNSに誰でも簡単に内容を入力して投稿できるアプリを作成。SNSに投稿された画像や位置情報を自動的に取得して、災害情報ポータルサイトにまとめていくことも想定しています。アプリ名のUNI(ウニ)ポストはunifyポストが由来です。発表資料

ツイート例

防災減災ハッカソン アプリ「うにぽすと」 #hack4jp https://t.co/XxZKaQlZrw pic.twitter.com/OwQeYANLv6
— Tetsuo Ono (@calm__design) 2014, 10月 12

災害時の連絡先チェックリスト:(備えあれば憂いなし/俺の電話帳:パーソナルイエローページ)

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避難場所、保険会社、マンション管理人、親・友人・親戚など、災害が起こった際に必要となる連絡先のチェックリストを用意。平時にそのチェックリストを埋めていくことで、どこまで備えているかを確認できるツールです。また災害時にはこのリストを使って、慌てずに連絡をすることができます。

開発中サイト

災害時の位置情報投稿(HereNow 位置情報<生存>共有アプリ)

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被災体験から考えられた位置情報投稿アプリ。震災時においてもネットワークは20分〜30分程度つながっていたことから、限られた時間を活用して位置情報を投稿、場所を知らせます。

「アプリを起動してワンタップでツイート」、「ツイートするときにだけネットワークを使う」、「投稿内容はあえて編集不可とする」、「ウィジェットからも1タップで利用可能」といった災害を想定したシンプルさを徹底したアプリです。現在はAndroidアプリが公開されており、誰でもダウンロードできます。またiOS、Webからでも利用可能となるように開発が進められています。

Androidダウンロードページ

ツイート例

http://t.co/WFLAeDDpx7 #hack4jp #HereNow
— Kenichi Takahashi (@ken1_taka) 2014, 10月 12

過去の災害を学びに(Today)

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過去の今日の日付でどんな災害が起こったかを表示してツイートします。参照元はウィキペディアの災害情報ページです。過去どのような災害があったのかを学びすることで、来るべき災害への対策を考えることもできます。

<会津若松会場>大学生向け防災・減災まとめ:行政及び大学への提案

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サテライト会場である会津若松からは、大学生をメインとした防災・減災に関する提案がなされました。

当日のハッカソンでの調査では

  • 大学生は県外から来る人も多く土地勘がない
  • 大学の中のコミュニティに限られてしまっている
  • 自転車が主な移動手段で行動範囲が狭い
  • 一人ぐらしの場合、安否確認が困難
  • 震災時、会津大学ではメールサーバーが止まり、学生のメールアドレスに連絡をする際に時間がかかった
  • 留学生も多い
  • 会津大学生の多くは避難所を知らない
  • 会津若松市のサイトでは市民に向けた防災情報はあるが、大学生に最適化された情報も欲しい
  • 会津大学のサイトには防災情報がない(福島大学にはまとまった情報が掲載されている)

といったことが問題とされました。そこで以下のような内容をまとめ、今後、行政と大学へ提案していく予定です。

【行政への提案】
会津大学への出張防災教室/オープンデータを促進させて会津大学向けシビックハックをサポートしてもらい防災アプリを開発/会津大学の学生がつくった防災アプリを市で認定することで、開発するモチベーションに貢献してもらう/各国語の防災情報の発信

【大学への提案】
学生が住んでいる地域を考慮して大学関係者・在校生向けに防災教育/留学生向けの各国語防災マニュアルを作成/大学が避難所になるケースもあるので施設概要・キャパシティ・備蓄などの情報を開示/311で放射線のスクリーニングを会津大学でやったが、職員が転勤で変わると、そういった非常時のケーススタディが蓄積されにくいので、災害が起こった時のためにケーススタディを公開/安否確認ツールの開発(このツールだけでは使われない可能性もあるので、時間割アプリなどと組み合わせて常時使えるものに)/学生の防災・減災ハッカソン支援

当日は、留学生に向けた防災情報の英語ページ、会津大学周辺の避難所マップをグーグルマップで公開するといった実際のプロジェクトも発表されました。

また大学生に対する減災・防災については、会津大学だけの問題ではないことから、全国の各大学に展開できるように必要な情報の洗い出しをしていくことも考えています。発表資料

以上、防災・減災ハッカソンのレポートをお届けしました。

ここで紹介したプロジェクトは引き続き進めていき、またあらためてハッカソンなどが開催できればと考えています。今回参加できなかった方も、次の機会にはぜひご参加ください。

当日ご参加いただいた皆様、共催としてご協力いただきましたCode for Japan、東京大学空間情報科学研究センターに感謝いたします。ありがとうございました!

最後にまとめして今回のハッカソンの関連リンクをまとめておきます。

Togetterまとめ「Code for Japan Summit 2014 アンカンファレンス #cfjsummit」

当日の動画(発表)

防災・減災ハッカソンのFacebookグループ(アイデアやプロジェクトが見られます)

「防災・減災ハッカソン」これは凄いと大感動(参加者のブログ)

発表資料一覧

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浦戸諸島でHackathon! 島ソンレポート

5月25、26日にHack For Japanスタッフである小泉さん主催による島でのHackathon「島ソン」が宮城県塩竈市の浦戸諸島にて開催されました。参加者は話題提供者として招いた地元の方々の話をうかがい、その話の中から何かしらのテーマを見つけて1泊2日で開発に取り組んでいきます。

※浦戸諸島へは2011年にスタッフが視察に訪れており、当時の記録はこちらの投稿にて読めます。

※浦戸諸島の雰囲気が知りたい方は、うらとラウンジのサイトにある浦戸諸島の美しい景色を収めた紹介ムービー「浦戸諸島の旅 夏編」をご覧ください。

さまざまなプログラムを通してアイデア出し

Hackathonは野々島にある市の出先機関の浦戸諸島開発総合センター(ブルーセンター)にて行われました。センターには宿泊ができる大広間があり、キッチンや体育館も備わっている施設で1泊2日のHackathonをするにはうってつけの場所でした。

が…電波の入りに少々難がありちょっとした工夫も必要となりました。

島ハッカソンではこれが必要。 #shimathon pic.twitter.com/4EXFOntjsY
— 及川卓也 / Takuya Oikawa (@takoratta) 2014, 5月 24

今回の島ソンでは、仙台はもちろんのこと、東京や福島、遠くは大阪に加え、近隣の石巻専修大学の学生も参加しました。参加者の誰もが浦戸諸島の現状について詳しいわけではないため、島の方の話をもとにいくつかのワークショップを織り交ぜてHackathonに取り組むというプログラムを運営スタッフの中西さんに構成いただきました。

Hackathon初日は、まず島の方の話を伺うことからスタート。浦戸諸島で漁師をされている方、石浜区長(浦戸諸島には自治区という枠組みで区長が存在するそうです)、海産物販売をされている方などから島の現状について話をしてもらいます。ここでは「後継者問題」、「震災で海の生態バランスが崩れ漁がしづらくなった」、「島の年齢層が高く保守的なところがある」、「島と本島の塩釜を行き来する汽船の本数が少なく、島に住みながら塩釜や仙台で働くことができない」、「救急で人が倒れても救急船が来るまでに1,2時間かかる」といった話がされました。

島の方から話を聞いた後、参加者同士で感想や疑問点を話し合い、さらに島の方への質問タイムを挟んで昼食へ。

午後からは話し合いたいテーマを各自が発表。漁業体験、島を利用した脱出ゲーム、浦戸諸島で採れる健康にいい海藻アカモクのPRなど、たくさんのテーマが提案されました。そこから似たテーマを出した者や連携できそうな者同士がチームを構成していくつかのグループ分けを行った後、それぞれのチームでマインドマップを使ってさらにテーマを関連キーワードで広げながら、掘り下げていきます。

マインドマップを行った後、自分がHackathonでやってみたいアイデアを各々が用紙に書き込みプレゼン。気に入ったアイデアに参加を募ってHackathonに取り組むグループ分けがなされました。

グループ分けの後は、通常のHackathonでは各グループの作業となりますが、今回は島の方に島内を案内いただいたことで、実際に島について知る貴重な機会を得られた後に開発に取り組めました。

7つのテーマで成果発表

2日目も午前中から開発に取り組みます。PCでの作業だけでなく、素材となるムービーや写真を撮りに行ったりするなど、現地にいながらにして開催されるHackathonならではのやり方にチャレンジしているチームも見られました。

午前中の開発を終え、午後から発表タイム。以下のようなテーマで集ったチームが成果を披露しました。

1:「ほら穴」
野々島に多数存在している「ほら穴」に着眼。廃墟マニアなどが存在していることから、ほら穴マニアもきっといるという、ほら穴を観光資源として活用するアイデア。実際のほら穴を使って撮影したPRムービー、旅行者と島の方がほら穴画像の投稿を通じて交流が図れるSNSサイトを提案しました。

2:「謎解きゲーム」
観光資源はあるのに訪れる人が少ないという課題を受けて、複数の島から成り立つ浦戸諸島そのものに注目。謎解きゲームを開催して、若い人に浦戸諸島を知ってもらうきっかけイベントとしてはどうかというアイデアを提案しました。

発表スライド

3:「写真」
島の紹介がされているガイドマップの情報量が少ない、見落とされているスポットが多いなどの課題があるので、それらを解決するアイデアを提案。住民の方から仕入れたネタを入れた解説付きのガイドアプリ、旅行者と島の方が写真を通じてSNSで交流できる写真アプリ、THETAを使った360度の風景スポットを見られるストリートビューを発表しました。

発表スライド(Facebookアカウントが必要となります)

野々島ストリートビュー

4:「レシピ」
「島の食材+マッシュアップ」という発想から「島っしゅ。」と名付けられたアプリを披露。思いついた食材を入れてスマホを振ると浦戸諸島で採れる食材と組み合わせたレシピが表示され、表示された浦戸諸島の食材が購入までできるようにサポートされています。

発表スライド

5:「養殖(育てる)」
島の方の「島の物産を身近なものとしていろいろな人に知ってほしい」という想いをもとに、養殖をイメージした育成ゲームを想定していたものを、ターゲットや内容のハードルの高さから方向を変えて、海産物が購入できる「海の子ネットオンラインショップ」を多くの人に広めていくアイデアを提案。おねだり機能を実装して、おねだりコメントがFacebookに投稿されるといった「一緒に食べよ」というサービスを発表しました。

6:「アカモク」
FacebookページTwitterボットNAVERまとめ、萌えキャラといったツールを使って浦戸諸島で採れる海藻アカモクをPRするアイデアをそれぞれ実際に作成して披露。萌えキャラは「渚の妖精ぎばさちゃん(ギバサはアカモクの別名)」としてクラウドソーシングサービスにてイラストを募集しており、いくつかの案がすでに集まっています(ブログ公開時には終了している可能性があります)。

発表スライド

#shimathon ぎばさちゃん、のイラストをコンペに出しています!お知り合いのイラストレーターにもお声がけを! http://t.co/DkjbrZMHbB
— 小泉勝志郎 (@koi_zoom1) 2014, 5月 25

7:「新しい交流文化」
浦戸諸島について知らない人が多く、まずは興味を持ってもらうことから始めるために聖地化するというアイデアを提案。浦戸諸島をモチーフにしたIsland Girlsというキャラを考え、アドベンチャーゲーム、チャットといったキャラを使ったバーチャルなコミュニケーションを手始めに、浦戸諸島を訪れるとARデートができるプランを発表し、これらのイメージPVを作成しました。

発表スライド

イメージPV

上記7つのアイデアを発表して島ソンは終了となりました。今回の島ソンでは島の方に話題提供者となって参加いただくだけでなく、マインドマップ作成や島見学などに協力してもらったことで、一緒に取り組んでいくHackathonとなりました。

テーマによってはこれからもプロジェクトとして続けていくという話もありますので、また動きがあればブログやHack For JapanのFacebookで紹介します。

最後に今回のHackathonでも多くの方々に協力をいただきました。島の方や参加いただいた方はもちろんのこと、食事のサポート、事前準備に時間を割いてくださった方など、あらためて感謝いたします。

ありがとうございました!

当日の様子は参加された方のブログやNAVERまとめもご覧になってください!

「浅井は島に行った」

「島ソン」

「田中、島に生きる」

「武者修行Vol.2『島ソン』に突撃!!」

浦戸諸島の「島ソン」がすごかった! (2014/5/24~25開催)

街をハックする! Hack For Town in Aizu開催レポート

2月15日、16日にHack For Japan主催によるHack For Town in Aizuが開催されました。今回はそのレポートをお届けします。Hack For Townとは、最先端テクノロジを用いて街中に設置された最先端ハードウェアをハックするという主旨のイベントで、将来的には最先端テクノロジを用いて新しい街を創造することを目指しています。その第一回目の場所が福島県会津若松市となりHack For Town in Aizuとして開催されました。
会津若松市には、会津若松駅からクルマで5分ほどのところに神明通りという商店街があります。今回はこの神明通りの各所にiBeaconデバイスを設置し、商店街という環境ならではのロケーションを活かしたHackathonに参加者たちがチャレンジしました。

商店街各所にある天井付近のポールに設置されたiBeaconデバイス

またiBeaconデバイス以外にもDrone、Oculus Rift、3Dプリンタ、Raspberry Pi、人感センサ・湿度センサ・温度センサなどを搭載した環境センサ(今回の協賛であるフリービット株式会社の提供)といったハードウェアに加え、市内企業が保有しているfabスペース、APIとしては会津若松に関するオープンデータなどが案内され、さまざまなハードウェアやデータを組み合わせた開発ができるような環境が用意されていました。

iBeaconデバイス
Raspberry Pi、3Dプリンタ、Droneなども
環境センサ

Hack For Town in Aizuの事前の情報についてはwikiを使ってまとめられており、参加者はこちらで概要をつかむことができるようになっています。

一日目。大雪の影響から開始を遅らせてのスタート

Hackathon当日。この日は雪害となる大雪で交通機関に影響が出ており、Hackathonの運営にも大きな支障をきたしました。そこで一日目の午前中に予定していた開始時間を遅らせてスタート。午前中は参加者の来場状況を見ながらHackathonを進めていくことを決定し、予定されていた参加者からのアイデアピッチを午後からとして、Hack For Japanスタッフであり、今回のイベントの提案者でもある佐々木からiBeaconについてのレクチャーがなされました。 次にHack For Japanスタッフの及川からHack For Townの説明があり、最後にフリービットの渡邉氏から環境センサについての説明がなされました。この環境センサは佐賀県唐津市と同社による「高齢者向け安心見守り・健康相談システム」の実証実験に使用されているものでもあるそうです。なおこの間、東京方面から向かっている参加者たちが郡山で足止めされているにもかかわらず、めげずにカフェに集まって自主的にHackathonを始めているという情報を受け、彼らに向けて急ごしらえの動画配信を行いました。

佐々木によるiBeaconデバイスのレクチャー

昼食では会津若松市役所のご好意によりソースカツ丼のクーポン券が配られました。会津若松はソースカツ丼が名物で、市内にはソースカツ丼を提供する店が複数あります。参加者はクーポン券を使って好みの店でソースカツ丼が食べらるという、地方ならではの楽しみが得られました。

午後から本格的にHackathonに入りました。参加者各々が考えているアイデアを披露し、興味のあるアイデアがあれば、そこに参加するチーム分けを行った後、開発が始まりました(この日のアイデアピッチについては、Fukushima Internet television Chのyoutubeにてご覧いただけます)。ここから二日目の夕方の成果発表までが開発の時間となります。この時点ではまだ郡山で足止めされている参加者たちもいるため、彼らにどんなプロジェクトがあるか把握できるようプロジェクトの概要を各参加者にシートに記入してもらいました。

一日目の夜には懇親会が開かれました。名物の馬刺しや、貝柱を出汁に人参・しいたけ・糸こんにゃくなどの入った汁物のこづゆと呼ばれる郷土料理を堪能しているところへ、ようやく郡山に足止めされていた参加者たちが到着! 

#hack4town 今着いた東京組、東京出てから24時間で到着とか、郡山でのトランジットに時間かかったとか、笑っているけど、本当にお疲れ様!!
— 及川卓也 / Takuya Oikawa (@takoratta) 2014, 2月 15

というツイートがあったくらいに困難な状況だったことから、遅れてやってきた参加者たちは、大きな拍手とともに迎えられたのでした。

二日目。地産の食材を使った蕎麦を堪能! そして各自の発表へ

二日目の午前中も前日から引き続いてのHackathonです。参加者たちはもくもくと開発に集中しています。この日の昼食は、地元の食材を使ったそばでした。わざわざこの日のために何日も前から仕込みをしており、参加者の想像を上回る手の込んだ蕎麦でした。 水蕎麦…水を注いで蕎麦の感触を味わう 高遠蕎麦…大根おろしと大根おろしのつゆ、蕎麦つゆを合わせて味わう 地鶏蕎麦…地鶏を煮込んだつゆで味わう といった3種類の蕎麦を用意されており、地元わさびをその場ですって、ニシン・しいたけ・薬用人参・クレソンのかき揚げ・野菜いろいろのミックスのかき揚げの天ぷらを好きにトッピングしていただける上、さらには会津若松のお米まで炊いてあるという、味も内容も素晴らしい昼食でした。

地産の食材を使った蕎麦。美味!

昼食を済ませて参加者は発表に向けてラストスパート。いよいよ夕方の発表です。発表では室井 照平市長、会津大学 次期理事長兼学長 岡 嶐一氏、リモート参加でNTT ドコモ 執行役員&研究開発推進部部長 栄藤 稔氏、協賛いただいたアクセンチュア株式会社の中村 彰二郎氏を審査員として迎えました。以下にプロジェクトを簡単に紹介します。Fukushima Internet television Chで詳細の動画が見られますので、興味のある方はそちらもご覧ください。 サックマンのパックマン街中に設置したiBeaconをエサに見立てたAR版パックマン。ゲームとしても、スタンプラリーとしても活用できることを目指したもの。 Anko-KivyKivyというPythonで記述するNUIでフレームワークを作成。BLE, iBeaconをマルチプラットフォームで使えるようにする。 BoarDrone利用者の持っているAndroidでiBeaconの信号を受信すると、その場所にDroneが飛んできて案内をするというもの。 iMenu最寄りのiBeaconを検知してユーザーがいる店舗の情報を取得し、メニューを表示するシステム。 障害者のための障害物検知アプリ目の不自由な方に対して、例えば滑りやすい道や工事中で通れない道、段差のある道があった際に音声で通知してくれるアプリ。 消えたプリンセスを探せ!  神明通りの各所に設置されたiBeaconから情報を得て、神明通りに逃げ込んだキャラクターを探すアドベンチャーゲーム。 一緒に歩こうiBeaconの設置してある場所に行くと女性の音声が流れる。設定された速度で歩かないと声が遠ざかる。二次元キャラとリアルに歩く感覚を追求したアプリ。 会津クライシスGoogleストリートビューの神明通りを取り込んだDroneを使ったシューティングゲーム。向かってくるゾンビを打ち倒す。 トロッコ列車神明通りをトロッコが走る3DゲームをUnityを使ってめざした。 動物レストラン親子連れをターゲットに商店街に行くきっかけを作るためのアプリ。商店街に設置したiBeaconを果物のエサと見立てて、その果物を動物に見立てたiPhoneが食べるというもの。 ぴかりiBeacon のハード制御によって通信でLEDを光らせる。特定のiPhoneが近づいた時にiBeaconが光る他に、音声を流してしゃべっているように見せることもできる。 上記のようなプロジェクトが発表されました。今回は市長賞、Hack For Japan賞、会津ゲームLAB賞が用意されており、市長賞は「BoarDrone」、Hack For Japan賞は「障害者のための障害物検知アプリ」、会津ゲームLAB賞は「消えたプリンセスを探せ!」がそれぞれ受賞しました。 市長賞は「BoarDrone」は、まだまだ荒削りではあるもののイベントなどでDroneを使って何かやれそうな点、Hack For Japan賞の「障害者のための障害物検知アプリ」は、将来的な実用性が非常に高い点、会津ゲームLAB賞の「消えたプリンセスを探せ!」は、BLEの普及に欠かせないゲーミフィケーションを取り入れた完成度の高いアプリをつくった点が、それぞれ評価されました。表彰式の動画はこちらからご覧いただけます。 今回、街をハックするというはじめての試みで開催されたHack For Town in Aizuでしたが、数多くの方々の協力の下、運営がなされていました。前述の協賛の方々に加え、株式会社あくしゅの山崎泰宏氏や株式会社デザイニウムの前田 諭志、NPO法人福島インターネットテレビジョンの鷲山 英喜氏、Fandroid EAST JAPAN原 亮氏にも尽力いただきました。 また市役所の方々が運営のサポートに入ったこともお伝えしておきます。開催場所も市役所の会議室や会津若松市生涯学習総合センターを提供いただきました。さらに大雪の影響で行きも帰りも到着までがHackathonとなってしまった参加者の方々においても、感謝の意を申し上げます。

市役所にはHack for Town in Aizuの案内が

「日本には実際のフィールドでセンシング、IT機器、クラウド連携を試せる場所がない。アメリカのサウスバイサウスウエストのようなイベントが日本であってもいいんじゃないか。『会津若松に来れば二日間だけは街中を自由にハックできます』といったITの実証実験ができるような、そういった仕組みをつくるためにHack For Townを開催することにしました。地方も東京も同じですが、商店街に人が来ませんとか、お年寄りが増えていますとか、そういった根本の問題解決を解決するきっかけにもHack For Townはなるんじゃないか」 スタッフ佐々木のそんな想いからはじまったHack For Town。実行委員会も立ち上げる予定ですので、またイベントが開催されることと思います。次回のHack For Townで皆様にお会いできるのを楽しみにしています。参加された皆様、ご協力いただいた皆様、ありがとうございました!

関連リンク Togetterまとめ Hack for Town in Aizu -新しい町を作る町ハッカーソン #hack4town
iBeaconのアプリやライブラリ、その他の関連情報をハッカソン用に記録〜その1

Hack for Town in Aizu というハッカソンに参加してきました Hack For Town動画再生リスト(youtube) Hack for Town in Aizu イベントレポート。 福島日報 ソフト開発腕競う 若松で大会

第2回石巻ハッカソンレポート

今年も暑い夏がやってきた!~石巻ハッカソン開催~

7/26~28にわたって第2回石巻ハッカソンが開催されました。このハッカソンは2012年の7月に開催された第1回に続くイベントで、地元の若者たちにアプリ開発を体験してもらいプログラムの楽しさを伝え、ゆくゆくはITによる地域活性化を担う人材を生み出すという大きな目標があります。このイベントを主催しているのはイトナブという石巻のコミュニティです。イトナブとは「IT」×「営む」×「学ぶ」の造語で、「石巻の次世代を担う若者を対象にウェブデザインやソフトウェア開発を学ぶ拠点と機会を提供し、地域産業×ITという観点から雇用促進、職業訓練ができる環境づくりを目指している」というのが活動の趣旨です。

今回はイトナブ主催者である古山隆幸氏を中心に石巻の若者たちが運営に携わり、古山氏がめざす「震災10年後の2021年までに1000人の開発者を石巻から生み出す」という理念のもと、Hack For Japanのスタッフがプログラムを教える講師役としてこのイベントをサポートしました。ハッカソン開催場所は昨年に引き続き、石巻工業高校で行われました(こちらにイトナブによる開催概要が見られます)。今回の石巻ハッカソンでテーマとして掲げられていたのは「石巻の若者を触発させる」でした。“開発の経験を通して、あらゆる若者たちが彼ら自身の行動や考えに触発される何かを手に入れて欲しい”というイトナブ古山氏の熱い想いが込められていたように感じました。

「石巻をHackしてやる」Tシャツで気合い十分の参加者。コードメッセージの書かれたHack For JapanのTシャツと記念撮影

「IT Boot camp部門」、「チャレンジング部門」、「どや部門」を設けて同時並行で開催

あらゆる若者たちを触発させるために、通常のハッカソンとは違い、石巻ハッカソンではさまざまな人が参加できるようプログラムの習熟度別に「IT Boot camp部門」、「チャレンジング部門」、「どや部門」と3部門を設け同時並行で開催されました。

「IT Boot camp部門」は、開発の経験がない人でも3日間でアプリを実装するところまで体験してもらうことを目的とした部門です。参加者の中には高校生を中心にPCを使った経験が少ない方もいるであろうと想定されていたため、昨年の石巻ハッカソンでも利用実績のあった、Corona SDKという誰でも簡単にアプリ制作ができる開発キットを使って進めていきました。

“Coronaとは、サンフランシスコのCorona Labs社が開発・販売している、Android/iOSをターゲットとしたマルチプラットフォームアプリケーション開発のためのフレームワーク及びSDKの名称です。Coronaは、OpenGL ESのグラフィクス処理とLua言語によるスクリプティングにより、ゲームなどの2次元のアプリケーションの開発に適した構造を持っており、画面へのコンテンツ描写が処理の中心となるアプリケーションの開発に適したものとなっています。”――前回の石巻ハッカソンBLOGより。

またプログラミングすることなくPhotoshopを使ってアプリ開発ができるCorona SDK用のPhotoshopプラグインツールであるKwikを用いた教室もIT Boot camp部門では開催されました。

“Kwikはデザイナーやイラストレータ向けのツールでインタラクティブなeBookやコミック本をCoronaで作りたい人にはとても便利なツールです。”――とKwikについてはCoronaのサイトに書かれています。今回のハッカソンでも、実際にPhotoshop経験のある高校生や社会人がPhotoshopで制作したグラフィックをCoronaで動かし、最終的にAndroidアプリにすることができるようになりました。IT Boot camp部門の3日間にわたる講習はステップ形式でハンズオンによって進められていきました。

IT Boot camp部門(Corona SDKの講習風景)
IT Boot camp部門(Corona Kiwiの講習風景)

「チャレンジング部門」は、開発を学んでまだ日が浅い若者を対象にした部門です。この部門の参加者で注目されていたのは、昨年のIT Boot campで初めて開発を経験した第1回石巻ハッカソンの卒業生や東北で定期的に開催されている開発講習イベント「東北TECH道場」に通いスキルを着々と身に付けてきた若者たちでした。開発を初めてまだ間もない若者たちではあるものの技術を磨いてきた彼らには、「この3日間ひたすら開発に集中し、まわりをあっと驚かせるようなアプリをつくる」という意気込みが感じられました。チャレンジング部門では、チームで参加される方もいましたし、個人で参加して当日にチームを組んで開発を行うという方も見られました。

熱い意気込みが伝わってくるチャレンジング部門

「どや部門」は、開発経験者で仕事として携わっている、あるいは既に何個もアプリを開発しているなどといった高いスキルを持った方たちが参加する部門です。「石巻の若者たちに3日間で最高にすごいものをつくってレベルの高さを見せつけ、触発する」という意味合いから「どや部門」と命名されました。

「どや部門」でファシリテーションをとっていただいたのは、デザイナーでありSimejiを中心としたモバイルプロダクトの制作に携わっている矢野りん氏です。矢野氏にはデザイナーとしてどや部門に参加してもらうことに加えて、どや部門に参加する開発者のコミュニケーションをとりまとめ、石巻ハッカソン開催前にアイデアソンを実施してプロジェクトの“あたり”をつけていくといった、ハッカソン運営面でもサポートいただき、さらに最終的には“どや”と参加者を圧倒する成果まで披露していただきました。

開催前からのアイデアソンで数々のアイデアが生まれる

今回は講師や運営スタッフ、各部門の関係者については開催前からGoogle+でコミュニティをつくりオープンな環境で情報共有を図っていました。そのため「どや部門でアイデアソンが行われる」といった情報が刺激になり、「チャレンジング部門でもアイデアソンをやろう」といった流れを生み相乗効果が得られていました。
そのアイデアソンはオフライン/オンラインで行われ、チャレンジング部門では「消費カロリーに応じたメニューを表示する健康系アプリ」、「ご当地キャラがあちこちを歩いているARアプリ」、「ブレスト用アプリ」、「振られたという言葉に反応する慰めアプリ」などが、どや部門では「無限の録画」、「子供でも手軽に扱えるモデリングができるアプリ」、「ユーザーがポテンシャルに気づいて行動を起こせる気づかせ系アプリ」などのアイデアが出され、これらアイデアをもとにGoogle+上でさらに議論を重ねていくようすも見られました。

石巻ハッカソン、いよいよスタート!

7/26日の午後からハッカソンがスタート。古山氏からは「石巻には若者たちが活躍できるフィールドが少ないがITには無限の可能性がある。エンジニアのスキルを学べば石巻から世界に挑戦できる人材が生まれると信じて邁進している。この3日間で何かを得て欲しい。全国からプロのエンジニアが参加しているので、彼らと接してぜひ自分の学びにしてください」といった開催宣言が行われました。
続いてHack For Japan及川からは、ハッカソンそのものについて、Hack For Japan活動の説明がありました。さらに各自の自己紹介を経て、それぞれの部門に分かれて石巻ハッカソンが開始となりました。石巻工業高校で行われていたため、部門ごとに各教室に分かれての作業となります。教室内の黒板を使ってのアイデア出しなども見られ、学校での開催ということで、いつものハッカソンとは違った雰囲気で行われ、3日間をかけてそれぞれが最大の成果をめざして開発に取り組んでいきました。ハッカソン開催中は、ハッカソンに取り組むだけでなく、ヤフー復興ベースを訪問したり、石巻復興バーで飲んだりなど、石巻を楽しむ機会がありました。

黒板を使った議論も

成果発表。IT Boot Camp部門やチャレンジング部門でいくつもの成果が。そしてやはり、どや部門は“どや”だった!

最終日には各部門から成果発表が行われ、各部門さまざまな成果が出されました。
IT Boot campの部門では「ビリヤード」、「エアホッケー」、「太鼓をたたくと音が出る(corona wikiにも演習として出てくるものを発展させたアプリ)」、「画面上に並んだ数字をボールではじき飛ばす」、「シルエットの木に触ると鳥が飛んだり、時間がたつとイベントが起こる時計アプリ」など、はじめてプログラミングを体験した方がほとんどにもかかわらず、多様なアイデアのアプリが発表されました。
またKwikを使ったチームでは、「オス・メスを仕分けるひよこ仕分けアプリ」、「ピンボール」、「石巻の名産をモチーフにしたパズルゲーム」、「納豆をひたすら混ぜて、回数が増えていくとイベントが発生するアプリ」、「ボーリングゲーム」など、こちらもユニークな発想のアプリが発表されました。
このIT Boot campにて優秀賞として選ばれたのは高校一年生が制作した「画面上を逃げる顔文字をタップして捕まえる鬼ごっこゲームアプリ」、高校三年生が制作した「先生のキャラクターを海の底から救出するゲームアプリ」、同じく高校三年生が制作した「先生のキャラクターをタップすると人形ように触れるアプリ」が選ばれました。ポイントとしては「アイデアが良かった」、「デザイン的に面白い」、「工夫しようという試みがあった」、「発表を見ている方たちが、楽しんでいた」といった点で高い評価を得ていました。

優秀賞に選ばれた高校三年生の発表
チャレンジング部門では「未来へのキオクAPIを使い、どこにいてもご当地キャラが出入りし、タップすると現在の宮城の情報が得られるARアプリ」、「被災地でがんばるママ向けの子育て・食育系アプリ」、「わんこそばをモチーフにしたゲームアプリ」、「石巻のロゴをパズルにした落ちものゲーム」、「Google Play ServicesのActivity Recognition APIを利用して、徒歩、自転車に乗っている、クルマに乗っているなどユーザーの行動を表示するアプリ」などが発表されました。
チャレンジング部門での優秀賞は「学スケ」と名付けられた学生用時間割スケジューラーアプリです。このアプリは大学一年生とプロのエンジニアのチームにより制作されたもので、大学生の「自分の欲しいアプリを作る」ことを意識して思いついたアイデアから生まれました。石巻工業高校の生徒に捧ぐとされたこのアプリは、「普通科の学校用時間割アプリでは、機械製図など特殊な教科が入力できず自分の時間割を作れない」という課題を解消することをめざしました。
このスケジューラーは時間割をみんなで共有でき、さらには宿題を忘れないようにするアラーム機能も付いています。自分の身近なところからの発想であるということや完成度において評価されました。このアプリを思いついた大学生は、昨年の石巻ハッカソンでIT Boot campに参加した方で、corona SDKを1年、javaを半年ほど学んでおり今後が楽しみな存在です。

大学生による「学スケ」の発表
どや部門では「corona SDKのテストが行えるアプリ『Corona SDK test runner』」、「きれいにデザインされた背景色が選べるアラーム時計」、「防災に関するツイートを発信するアカウント特務機関NERVの情報をまとめた『NERVまとめ』サイト」、「困ったこととその解決策をつのる他力本願コラボレーションツール『ポテンシャライザー』」、「国会議員の所属政党履歴をgitで管理」、「ジオキャッシングというGPS機能を備えた機器を使って現実世界で行うアウトドア宝探しゲームにおいて、Google Glassを使って宝の場所が通知されるアプリ」などが発表されました。さすがにプロの開発者たちが集まっている部門だけあって、アプリやサービスの目的が明確かつデモのレベルも高く、参加者はとてもいい刺激を受けたのではないでしょうか。
印象的だったのは「NERVまとめサイト」をつくった石森大貴氏のプレゼンでした。石森氏は石巻市出身で実家が被災されたとのことで「石巻の中高生や大学生にプラスになれば」と参加されたそうです。石森氏は「自分で何かをやると世の中が変わるよ」ということを震災時の停電を防ぐ目的で行われた特務機関NERVのヤシマ作戦でのエピソードなども交えて話していただきました。

当初は公開する予定はなかったが、ハッカソン開催中に山口・島根の豪雨災害が発生したため公開された「NERVまとめサイト」
どや部門における優秀賞は前述の矢野氏に開発者2名のチームで制作された「ボクスケ」と名付けられたアプリです。3Dプリンターで出力できる3Dモデルを小学生でもつくれることをめざしたアプリという、とても難易度の高いアプリをハッカソンで形にしてしまう圧倒的なレベルの高さで文句なしの優秀賞でした。このアプリの素晴らしい点は、3D CADで使われるz軸の難しさを解消した点にあります。z軸を2Dの色の濃淡で表現することにより、直感的に3Dモデルがつくれるというものです。デモにおいても実際にモデルをつくるところから、3Dプリンターで出力できるCADデータに書き出すまでが見られ、まさに“どや”という完成度で、すべての参加者に驚きを与えていました。

どや部門で優秀賞となったボクスケチーム
すべての参加者の成果発表が終わった後、古山氏の総括が行われました。
「昨年、第一回目と比べて思ったのはIT Boot Campのレベルの高さ。とてもクオリティが高かったと思います。また、どや部門は本当にどやでした。同じ時間を使って開発してこれだけスゴイものをつくっている。上には上がいるのを実感できたのではないでしょうか。またチャレンジング部門ではIT Boot Campで学んでいた子が優勝できたのがうれしかったです。これからももっと開発者をめざす人の輪が広がっていって欲しいと思います」
こうして3日間にわたる第2回石巻ハッカソンが幕を閉じました。

次の石巻ハッカソンはもうすでにスタートしている!

今後もHack For Japanでは「震災から10年後の2021年までに石巻で1000人のIT技術者を育成する」というイトナブの目標を支援していきます。
実は石巻ハッカソンの後、東京で開催されたトークイベント“世界で一番面白い街「東北・石巻」に学ぶコミュニティデザイン「なぜ震災後、石巻には『面白い人』が集まるのか?」”があり、そこでイトナブの古山氏に加え、Hack For Japanスタッフの及川、高橋もディスカッションに参加しました。そこですでに来年の石巻ハッカソンのスケジュール(2014年7/25~7/27)が発表されるなど、次への動きが始まっています。
このブログを読んで興味がわいた方は、ぜひ来年の石巻ハッカソンへ参加して実際の雰囲気を楽しんでください。
最後に今回の石巻ハッカソンに参加いただいた方、講師や運営に携わっていただいた方など、すべての方にお礼申し上げます。ありがとうございました。また参加された方にはアンケートに答えていただいていますので、そちらは集計後、追ってご報告させていただきます。
参加された有山氏によるITproに掲載された石巻ハッカソンレポート

「プロジェクト ディスカッション」開催のお知らせ

先日のHack for Japanブログ「これまでのHack For Japan、これからのHack For Japan – スタッフからの報告と提案」で書かれております「レビュー強化」のために、現在活動中のプロジェクトを見直すイベント「プロジェクト ディスカッション」を9月27日(火)に開催します。

詳細は以下をご覧ください。プロジェクトで活動中の方、Hack for Japanに賛同されている方などのご参加をお待ちしています。

<プロジェクト ディスカッションの目的>
震災から半年を機に、現状のプロジェクトが「震災復興に使われるものを開発しているプロジェクトなのか」を問い直すことが目的です。

ニーズやユーザー像などを明確にしてみる、プロジェクト参加者以外の人からの意見を聞いてみる、プロジェクトの問題点を洗い出し話し合ってみることなどを通して、被災者、被災地にとってのプロジェクトの価値を参加者一同で確認します。

結果として、みなさまの貴重な時間を割く善意ある活動を、より有効に被災者、被災地に向けたものとしていきたいと考えています。

<参加していただきたい方>
―現在Hack for Japanにてプロジェクトを進行中の方―
プロジェクトの現状についてお話しいただくことがこのイベントでは重要です。お忙しいとは存じますが、万障お繰り合わせの上、ご参加をお願いします。

―Hack for Japanの活動に賛同されている方、ボランティア団体、被災地の現状にお詳しい方―
進行中のプロジェクトについて、ぜひご意見など伺いたいと思います。またプロジェクトに関して「有益な情報を提供できるかもしれない」という方のご参加もお待ちしています。

<プロジェクト ディスカッションの内容>
現在以下のようなイメージを想定しています。

―プロジェクト ディスカッションの数日前まで―
別途、Google Docsを利用したプロジェクトシートを公開します。活動中のプロジェクトの参加者は、プロジェクトシートに記された項目に沿って、内容をご記入ください。

―プロジェクトシートは事前に目を通す―
プロジェクト ディスカッション参加者は、開催までにプロジェクトシートに目を通しておき、意見や質問をまとめておいていただければと思います。またプロジェクトシートに目を通した上で、プロジェクトに対して有意義な情報をお持ちの方は、当日、ぜひご発表ください。

―イベント当日―
プロジェクトシートに沿って、プロジェクトの代表者にプロジェクトについてお話しいただきます。発表時間は10分間の予定です。
その内容を受けて、イベント参加者は、プロジェクトシートも参考にしながら、プロジェクトについての意見・質問などを投げかけてください。ここではHack for Japanスタッフも参加します。

時間も限られているため、「課題をクリアにして、そのためのアクションを決めることのできた時点」をイベントのゴールにしたいと思います。イベント後も進捗を伺うために何かしらの方法を考えます。

※運営内容の変更・追加などのお知らせついては、随時、Hack for JapanのTwitterやFacebook、メーリングリストなどでご連絡します。

<プロジェクト ディスカッションの開催日時>

日時 9月27日(火) 18:30~21:00
場所 日本マイクロソフト 品川本社 31Fセミナールーム C/D
定員 60名

※参加者は人数を把握するためATNDにて参加表明をお願いします。
http://atnd.org/events/20224

※USTも予定決まり次第ご連絡します。

第3回 アイデアソン・ハッカソンの参加申し込み始まりました!

お待たせしました! 第3回アイデアソン・ハッカソンの参加申し込みが始まりました。開発者に限らず、復興を支援したいとお考えの方のご参加をお待ちしています!

今回の会場は東京/会津若松(福島)/仙台(宮城)/遠野(岩手)の4カ所です。

・東京/会津若松(福島)/仙台(宮城):7/23(土)、7/30(土)の2日間
・遠野(岩手):7/23(土)、7/24(日)の2日間

となります。

遠野(岩手)会場のみアイデアソンが23日(土)、ハッカソンが24日(日)と2日間連続で開催します。他会場はアイデアソンが23日(土)、ハッカソンが30日(土)と1週間、日にちを空けて開催します。

▼各会場ともに、ご参加いただける方は、以下リンク先のATNDから申し込みを行ってください。具体的なイベント概要もATNDに掲載されています。

<東京会場>
7/23(土)10:00-19:00 アイデアソン – 現地レポート・情報交換・企画会議など:ATNDで申し込み

7/30(土)10:00-18:00 ハッカソン – 開発作業(個別・グループワーク)・成果発表など:ATND で申し込み

<会津若松(福島)会場>
7/23(土)10:00-19:00 アイデアソン – 現地レポート・情報交換・企画会議など:ATND で申し込み

7/30(土)10:00-18:00 ハッカソン – 開発作業(個別・グループワーク)・成果発表など:ATND で申し込み

<仙台(宮城)会場>
7/23(土)10:00-19:00 アイデアソン – 現地レポート・情報交換・企画会議など:ATND で申し込み

7/30(土)10:00-18:00 ハッカソン – 開発作業(個別・グループワーク)・成果発表など:ATND で申し込み

<遠野(岩手)会場>
7/23(土)10:00-19:00 アイデアソン – 現地レポート・情報交換・企画会議など:ATNDで申し込み(現在準備中です)(ATND設定しました)

7/24(日)9:00-17:00 ハッカソン – 開発作業(個別・グループワーク)・成果発表など:ATNDで申し込み(現在準備中です)(ATND設定しました) ※開始・終了時間は変更になる可能性があります。

▼イベントのご案内、タイムスケジュールなどは以下に掲載されています。
7月23日アイデアソン、30日ハッカソン (仙台・会津若松・東京)のご案内
7月23日アイデアソン、24日ハッカソン (遠野)のご案内

▼イベントの雰囲気を知りたい方は、前回のアイデアソン・ハッカソンのレポートが掲載されていますので、ご覧ください。
第2回アイディアソン、ハッカソン 仙台会場からのレポート
第2回アイデアソン東京会場からのレポート
第2回アイデアソン・ハッカソン 会津若松のレポート(その1~ラジオとの連動)
第2回アイデアソン・ハッカソン 会津若松のレポート(その2~アイデアソン)
第2回アイデアソン・ハッカソン 会津若松のレポート(その3~ハッカソン)

* 今回は前回の参加者のフィードバックを元に、ディスカッションや開発に出来るだけ時間を割り当てられるように進行を考えています。

▼アイデアソン・ハッカソンについて疑問をお持ちの方は、以下Q&Aをご覧ください。

Q:アイデアソン・ハッカソンって何をするの?
A:アイデアソンは最終的にサービスとして公開されるもとになるアイデアを、参加者で話し合いながら形にしていくイベントです。
ハッカソンはアイデアソンで形になったアイデアをもとにサービスを開発していくイベントです。

アイデアソンについては第2回ハッカソンの追加情報の「そもそもアイデアソンってなんぞ?」もご覧ください。

Q:アイデアソン・ハッカソンは誰でも参加できるの?
A:どなたでも参加いただけます。
アイデアソンでは「何があれば人々の助けになるか」「何が被災地に必要か/欲しいか」などの要望や、すでに開発をした人からの「もうこんなものを作ったよ」という開発報告なども期待しています。開発者でも、開発者でない方でも、復興を支援したいとお考えの方のご参加をお待ちしています。会場によっては、次に開催されるハッカソンのチーム分けまで行うことになるかもしれません。

ハッカソンではアイデアソンで出し合ったコンセプトを元に、短期間でサービスとして一定水準に仕上げていくのが目標です。サービスを実際に開発するエンジニアやデザイナーはもちろんですが、彼らをサポートする方のご参加もお待ちしています。

Q:アイデアソン・ハッカソンの両日参加しないといけませんか?/開始から終了までずっと参加しなければいけませんか?
A:アイデアソンかハッカソンどちらかの参加でかまいません。また途中参加、途中退出も自由です。どの会場もご自身の都合に合わせて参加いただけます。

Q:開催についての情報や当日の状況はどこから入手できますか?
A:ツイッターが便利です。
開催に関することやイベント当日の状況などについては、ツイッターの@hack4jpをフォローいただくか、ハッシュダグ #hack4jp を追いかけていただくと様々な情報が入手できます。開催当日は各会場を結び、会場間での共同開発もできるような仕組みを考えています。
何か良いアイデアがある方は、是非 Hack For Japan のメーリングリストで提案お願いします。
メーリングリストへの参加はここからできます。

▼ご参加いただく方へ
今回は4会場での開催となりますが、東京など被災地以外にお住まいの皆様には、仙台や会津若松、遠野での参加も検討していただければと思っております。ネットで簡単に情報入手できる時代とは言え、現地に赴くことでしか分からないことが多くあります。また、現地を訪問することが、冷え込んでしまった地元経済を多少なりとも潤すことになります。現地からの参加者の皆さんと一緒に議論し、開発することでより実際のニーズに合ったものが産み出されることになると期待されます。

※ただし現地での安全が確約されるものではありません。矛盾する話ではありますが、あくまでご自身での判断、責任にて参加をお願い致します。

多くの方々の参加をお待ちしております! ぜひお知り合いなどにもお声がけください!

Hack For Japanスタッフ 佐伯 幸治